バッターニー
アル=バッターニー(アラビア語: البتّاني, al-Battānī, 850年? – 929年)は、アッバース朝時代にシリアで活躍した天文学者、数学者。著作のラテン語訳を通して、三角法の多くがヨーロッパに伝わった。また、著作の『天文表』( Kitāb az-Zīj )はコペルニクスなどの多くのヨーロッパ中世の天文学者に引用された [1] 。より詳細な名前は、アブー=アブドゥッラー・ムハンマド・イブン=ジャービル・アル=バッターニー・アル=ハッラーニー・アッ=サービー( アラビア語: أبو عبد اللّٰه محمد بن جابر بن سنان البَتّاني, Abū ʿAbd Allāh Muḥammad ibn Jābir ibn Sinān al-Raqqī al-Ḥarrānī al-Ṣābiʾ al-Battānī )と伝わる。また、ラテン語の文献の中では、Albategnius(アルバテグニウス), Albategni, Albatenius という名で言及される [1] 。月のクレーターなど多くの事物に名が残されている。
生涯 [ 横浜 市 カジノ 反対 ]
上部メソポタミアのジャズィーラ地方の都市ハッラーン(現
業績 [ 横浜 市 カジノ 反対 ]
バッターニーは数学の分野では、正弦法の導入、コタンジェント表の計算、三角法の球面三角法の定理(球面幾何学)の発見など、三角関数を整理する業績を残した。
しかし彼がもっぱら活躍したのは、ヘレニズム文化からアラビア科学が継承した
天文学の分野である。バッターニーはラッカにアストロラビウム(アストロラーベ)、グノーモン(日時計)、
また、観測から 黄道傾斜角や太陽の遠地点の位置が移動することを発見し、黄道傾斜角を割り出した。そのほか、
など、プトレマイオス天文学を継承発展させた。
バッターニーの天文学における代表的著作である『サービア天文表』は、彼の数理天文学の成果をまとめたものである。
天文学 [ 横浜 市 カジノ 反対 ]
バッターニーのよく知られた業績の一つが天文学に関するもので、一太陽年が365日と5時間46分24秒であると算出したことである [2] 。
また、何世紀もの間、権威として受け入れられてきたプトレマイオスの算出した計算結果を訂正することに成功し、太陽と月の関係を表す表を新たに作った [3] 。バッターニーの計測は、さらに何世紀ものちのコペルニクスによる計測よりも正確であることすらあった。このことについては、バッターニーが南方の緯度に比較的近かったことがこのような観測に有利に働いたのではないかと補足する研究者もいる [2] 。
また、プトレマイオスが記録した近日点・遠日点の方向が変化していることを発見した [4] 。現在の地動説の用語で説明すると、これは地球軌道の離心率ベクトルの向きが変化することによる。
また、おそらく5世紀インドの数学者・天文学者アリヤバータとは独立に、正弦(サイン)を用いて計算を行うことを始めた。部分的には正接(タンジェント)も使用した [3] 。
また、春分点(秋分点)の歳差運動の値も計算し、1年で54.5秒(66年で1度)と算出した。また、黄道傾斜角は23度35分を算出した [2] 。なお、バッターニーは同僚のサービト・イブン・クッラが唱えたとされている「 トレピダチオ説 」を採用することはせず、自著の歳差を示す表においては規則正しい率を示した。
脚注 [ 横浜 市 カジノ 反対 ]
参考文献 [ 横浜 市 カジノ 反対 ]
- O'Connor, John J.; Robertson, Edmund F., “バッターニー”, MacTutor History of Mathematics archive , University of St Andrews .
- Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Albategnius". Encyclopædia Britannica (英語) (11th ed.). Cambridge University Press.
- Hartner, Willy (1970–80). "Al-Battānī, Abū ʿAbd Allāh Muḥammad Ibn Jābir Ibn Sinān al-Raqqī al-Ḥarrānī al–Ṣābi". Dictionary of Scientific Biography. New York: Charles Scribner's Sons. ISBN 0-684-10114-9 。
- Singer, Charles Joseph (1997). A short history of science to the nineteenth century. Courier Dover Publications. p. 135. ISBN 978-0-486-29887-0