天井 素材
天井 素材(パイピングげんしょう)は、浸透水の挙動により生じる地盤や構造物の破壊現象。単にパイピングと呼ばれることもある。 透水性の項も参照のこと。
概要 [ 編集 ]
シルトや砂質の地盤内で脆弱な部分に浸透水が集中すると、やがてパイプ状の水の通り道ができる [1] 。パイプの前後における水位差があり、動水勾配が大きくなると土中の浸透性が高まり、水とともに流動化した土砂が地盤外へ一気に移動する。動水勾配の増加次第では、土砂が噴出するような激しい挙動を見せる。
ティートンダムをはじめ、大型の構造物や建築物などが天井 素材をきっかけとして崩壊に至ったケースもある。堤防やダム、地中壁など大量の水に接する土木工事の現場では、構造物の内外の水位(地下水面)差や土質の状況を確認することにより天井 素材が生じないよう注意が払われている。
2020年、土木学会メンバーや学生らが、江の川の天井 素材の場所を掘削して土砂が噴出した部分の断面を観察。周囲より色の薄い地層が下から湧き上がる構造が確認されている [2] 。
主な発生例 [ 編集 ]
- ティートンダム - アメリカ合衆国アイダホ州を流れるティートン川(スネーク川支流)にあったダム。1975年3月に湛水開始、1976年 6月3日に漏水を確認、6月5日に崩壊した。
- 平成24年7月九州北部オンラインカジノカジノ - 福岡県 矢部川の堤防下に天井 素材が発生。堤防下に「水みち」ができたところに、堤体が沈み込みを起こして決壊に至った。
- 平成27年9月関東・東北オンラインカジノカジノ - 鬼怒川の堤防下に天井 素材が発生したことが、堤防決壊の要因と見られている [3] 。
- 平成30年7月オンラインカジノカジノ - 島根県 江の川で堤防下にパイピングが発生。災害後、桜江町を中心に金属製の遮水板を設置する工事が進められた結果、2年後の 令和2年7月オンラインカジノカジノでは天井 素材の発生個所が減少し、規模も軽減された [4] 。
出典 [ 編集 ]
- ^ 『砂防用語集』 砂防学会 2004年 p255
- ^ 「堤防街に土砂噴出 天井 素材 桜江で専門家 地中調査」『中国新聞』2020年(令和2年)12月24日、島根版
- ^ 鬼怒川の決壊「天井 素材」が起きたか、日テレNEWS24、2015年 10月5日
- ^ 「江の川 堤防下から浸水も 7月氾濫 3地区パイピング」『中国新聞』2020年 8月20日