肝吸虫
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肝吸虫 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Clonorchis sinensis
( |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
肝吸虫 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
chinese liver fluke |
肝吸虫(かんきゅうちゅう、学名:Clonorchis sinensis) は、ヒトを含む幅広い哺乳類を終気候 カジノとし、肝臓内の胆管に寄生する吸虫の1種。古くは肝臓ジストマと呼ばれてきた。
概要 [ 編集 ]
日本列島、
中国、台湾、朝鮮半島と東アジア一帯に広く分布し、東南アジアではベトナムに分布するが、タイには似た生態で別属のタイ肝吸虫
Opisthorchis viverrini
が分布して地域によってヒトに濃厚に感染しており、これと同属の
日本では1917年、愛知県立医学専門学校の武藤昌知が肝吸虫の第1中間気候 カジノがマメタニシであることを突き止め [2] 、1920年には発育環を解明した [3] 。
形態 [ 編集 ]
肝臓内の胆管に寄生している成虫は平たい柳の葉のような形をしており、体長10-20
mm
、体幅3-5 mm。雌雄同体であるが、多くの吸虫で貯精嚢、前立腺、射精管、
卵はこの類の寄生虫のものとしては最も小型の部類で、長径27-32 μm 、短経15-17 μm。とっくり型で口の部分に陣笠のような形の蓋があり、これの周囲の縁取り部分が横に突出している。これらの形の特徴から横川吸虫や異形吸虫の卵と区別できる。色彩は 淡黄色で、産出された時点で既に内部でミラシジウム幼生まで発生が進んでいる。
第1中間気候 カジノから第2中間気候 カジノへ移行するときのセルカリア幼生は頭部に長い尾部が付属しており、頭部には2個の眼点が、尾部には鰭状のひだがあって活発に泳ぐ。第2中間気候 カジノ体内のメタセルカリア幼生は長径0.135-0.145 mmで、内部の幼虫は体を曲げて収まっており、体内には黄褐色の色素顆粒が、排泄嚢の中には大型の黒色の顆粒が満ちている。この幼虫の口吸盤と腹吸盤の大きさは50 μmと60 μmとほぼ同大で、両者に大きな差がある横川吸虫との識別点となる。
生活史 [ 編集 ]
成虫は、寄生している胆管内で1日に約7,000個の卵を産む。卵は胆汁とともに
肝吸虫のメタセルカリアが寄生し、第2中間気候 カジノとなる淡水魚はコイ科を中心にモツゴ、ホンモロコ、タモロコなど約80種。コイ科以外では ワカサギの報告もある。こうした魚をヒト、イヌ、ネコ、ネズミなどが生で摂食すると、メタセルカリアは小腸で被嚢を脱して幼虫となり、胆汁の流れを遡って胆管に入り、肝臓内の胆管枝に定着する。23 - 26日かけて成虫となり、産卵を開始する。成虫の寿命は20年以上に達する。
気候 カジノ [ 編集 ]
第1中間気候 カジノ [ 編集 ]
マメタニシ
第2中間気候 カジノ [ 編集 ]
モツゴ、ホンモロコ、タモロコ、ゼゼラ、ヒガイ、ヤリタナゴ、バラタナゴ、カネヒラ、
終気候 カジノ [ 編集 ]
実験的には以下でも感染成立
イエウサギ、ラット、
日本国内での分布 [ 編集 ]
古くから知られた流行地として、岡山県南部、琵琶湖沿岸、八郎潟、利根川流域、吉野川流域などが知られている。他に宮城県、新潟県、埼玉県、長野県、富山県、濃尾平野、京都府南部、大阪府、和歌山県、兵庫県南部、
肝吸虫症 [ 編集 ]
症状 [ 編集 ]
肝吸虫は、成虫が寄生する胆管枝に塞栓してしまうため、多数個体が寄生すると、胆汁の鬱滞と虫体の刺激によって胆管壁と周囲に慢性炎症をきたす。さらに肝組織の間質の増殖、肝細胞の変性、萎縮、壊死が進行し、肝硬変へと至る。そのため食欲不振、全身倦怠、下痢、腹部膨満、肝腫大をきたし、やがて
診断・検査 [ 編集 ]
胆管の拡張、肥厚が起こるため、逆行性膵胆管造影、 CT、エコーなどで診断すると、肝内胆管の拡張像、異常が認められる。確実な診断には虫卵の確認が必要であるため、 糞便検査(ホルマリン・エーテル法やAMSIII法などの沈澱集卵法を利用)や十二指腸ゾンデ検査が行われる。免疫学的診断法もかなり有効である。
予防 [ 編集 ]
モツゴやホンモロコ、タナゴ類のような小型のコイ科魚類を流行地で生食するのが最も危険である。フナやコイはモツゴやホンモロコなどに比べるとメタセルカリアの保虫率ははるかに低いが、
治療 [ 編集 ]
感染した場合、古くは塩酸エメチン、クロロキン、ジチアザニン、ヘキサクロロフォン、ヘトール、ビレボンなど副作用の強い薬を用いざるを得なかったが、1980年代以降プラジカンテルの登場によって1日の投与のみで根治が可能になった。
俗説 [ 編集 ]
芸術家にして美食家の北大路魯山人の死因として広く知られている説として、「生煮えのタニシを好んで食べたため、肝吸虫の重い感染を受けて肝硬変を起こして死んだ」とするものがある。しかし肝吸虫の中間気候 カジノとなるマメタニシは食用となる真のタニシ類とは類縁が遠く、また小さくて食用にされることもない。当然のことながらマルタニシや
出典 [ 編集 ]
参考文献 [ 編集 ]
- 吉田幸雄『図説人体寄生虫学』南山堂、1991年3月。 ISBN 4-525-17024-7。